リカルボン錠 50mg

提供:医薬品DB



基本情報

販売名: リカルボン錠 50mg

一般名: ミノドロン酸水和物(Minodronic Acid Hydrate)

製造販売元: 小野薬品工業株式会社

薬効分類: 骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート系)

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 第Ⅲ相骨密度試験(国内多施設共同試験)

 - 対象: 退行期骨粗鬆症患者  
 - 結果: リカルボン50mg投与群の腰椎骨密度が6.46%増加し、1mg投与群に対する非劣性が検証された  

- 第Ⅲ相骨折試験(プラセボ対照二重盲検試験)

 - 対象: 骨粗鬆症患者  
 - 結果: 2年間の累積椎体骨折発生率がプラセボ群24.0%に対し、リカルボン50mg群10.4%に減少(p<0.0001)  

効能・用法

適応症:

- 骨粗鬆症

用法・用量:

- 通常、成人にはミノドロン酸水和物として50mgを4週に1回、起床時に十分量(約180mL)の水またはぬるま湯とともに経口投与する。

- 服用後30分は横にならず、飲食(水を除く)および他の薬剤の摂取を避ける。

副作用とその管理

重大な副作用:

重大な副作用と発生頻度
副作用 頻度(%) 初期症状・対応
上部消化管障害 5.1% 胸焼け、腹痛 → 投与中止、胃粘膜保護剤投与
顎骨壊死・顎骨骨髄炎 0.1%未満 顎痛、腫脹 → 口腔外科受診
非定型骨折 頻度不明 大腿骨痛 → 骨スキャン、整形外科受診
低カルシウム血症 1.2% しびれ、筋痙攣 → 血清カルシウム測定、補正

相互作用情報

併用禁忌:

- 特になし

併用注意:

併用注意薬と影響
併用薬 影響 機序
制酸剤(Mg, Ca含有) 吸収低下 キレート形成
テトラサイクリン系抗菌薬 吸収低下 消化管内での競合阻害
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 胃腸障害増加 胃粘膜障害の相加作用

緊急時対応

1. 上部消化管障害の発現

症状: 胸焼け、腹痛、吐血

対応フロー:

1. 投与中止し、PPIまたはH2ブロッカーを投与

2. 症状が改善しない場合、胃内視鏡検査を実施

2. 顎骨壊死の発現

症状: 顎の腫れ、骨露出

対応フロー:

1. 歯科または口腔外科へ紹介

2. 抗菌療法・外科的処置を考慮

3. 低カルシウム血症の発現

症状: しびれ、筋肉のけいれん

対応フロー:

1. 血清カルシウム値を測定し、低値ならカルシウム補充を実施

2. ビタミンD補充も検討

FAQ(よくある質問)

Q1. どのような患者に適していますか?

A1. 骨密度が低下し、骨折リスクの高い骨粗鬆症患者に適応される。

Q2. 投与時の注意点は?

A2. 服用後30分は横にならず、食事・薬の摂取を避けること。

Q3. 他のビスホスホネート系薬との違いは?

A3. 本剤は日本人を対象とした骨折防止試験が実施され、椎体骨折リスクを58.9%減少させることが確認されている。

製品ページ [リカルボン製品情報](https://www.ononavi1717.jp/products/recalbon)