マイスタン錠 5mg / 10mg / マイスタン細粒 1%
基本情報
販売名: マイスタン錠 5mg / 10mg / マイスタン細粒 1%
一般名: クロバザム
製造販売元: 住友ファーマ株式会社
販売会社: 住友ファーマ株式会社
薬効分類: 抗てんかん薬
規制区分: 向精神薬(第三種向精神薬)、習慣性医薬品、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 成人てんかんに対する第III相試験
- 対象: 既存の抗てんかん薬で十分な効果が得られない患者 - 結果: クロバザム群の発作改善率 64.2%、プラセボ群 14.9%(p<0.0001)
- 小児てんかんに対する臨床試験
- 対象: レンノックス症候群および症候性全般てんかんの患者 - 結果: 改善率 61.7%、発作抑制効果が確認された
効能・用法
適応症:
- 他の抗てんかん薬で十分な効果が得られないてんかん(部分発作、全般発作)
用法・用量:
- 成人: クロバザムとして1日10mgより開始し、症状に応じて10~30mgを1~3回に分けて経口投与(最大40mg/日)
- 小児: 体重0.2mg/kg/日より開始し、最大1.0mg/kg/日まで増量可能
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
依存性 | 頻度不明 | 長期使用で依存症リスクがあるため、慎重に投与 |
呼吸抑制 | 0.1未満 | 強い眠気、呼吸困難を認めたら投与中止 |
中毒性表皮壊死融解症(TEN) | 頻度不明 | 発熱、皮膚紅斑、水疱を認めたら直ちに受診 |
皮膚粘膜眼症候群(SJS) | 頻度不明 | 眼の充血、皮膚のただれが見られた場合、即時対応 |
その他の副作用:
副作用 | 頻度(%) |
---|---|
眠気・傾眠 | 8.1% |
めまい・ふらつき | 3.1% |
肝機能障害(AST・ALT上昇) | 3.4% |
唾液分泌過多 | 0.7% |
相互作用情報
併用禁忌:
- リトナビル(CYP3A4阻害による血中濃度上昇)
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
フェニトイン | 作用増強 | クロバザムの代謝酵素抑制 |
カルバマゼピン | 作用減弱 | 代謝促進による血中濃度低下 |
ワルファリン | 作用増強 | 抗凝固作用の増強 |
緊急時対応
1. 重篤な皮膚反応(TEN, SJS)
症状: 発熱、皮膚の紅斑、水疱
対応フロー:
1. 投与を中止し、直ちに受診
2. 適切なステロイド治療を検討
3. 皮膚科専門医と連携
2. 呼吸抑制・意識消失
症状: 強い眠気、呼吸数減少
対応フロー:
1. 投与を中止し、酸素投与
2. 重症例では人工呼吸管理を検討
FAQ(よくある質問)
Q: 長期使用による影響はありますか?
A: 長期使用により耐性や依存性のリスクがあるため、慎重に管理する必要があります。
Q: 妊娠中に服用できますか?
A: 胎児への影響が懸念されるため、妊婦には慎重に投与を検討してください。
Q: 服用時の注意点はありますか?
A: アルコールとの併用を避け、突然の中止は発作増悪のリスクがあるため、徐々に減量する必要があります。
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