パーサビブ静注透析用2.5mg, 5mg, 10mg
基本情報
販売名: パーサビブ静注透析用2.5mg, 5mg, 10mg
一般名: エテルカルセチド塩酸塩(Etelcalcetide Hydrochloride)
製造販売元: 小野薬品工業株式会社
薬効分類: カルシウム受容体作動薬
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内第Ⅲ相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)
- 対象: 血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)患者155例 - 結果: パーサビブ群78例において血清iPTH濃度の有意な低下を確認
- 国内第Ⅲ相試験(長期投与試験)
- 対象: SHPT患者190例 - 結果: 52週間の投与により持続的なPTH低下を確認
効能・用法
適応症:
- 血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)
用法・用量:
- 通常、成人には1回5mgを週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に投与する。
- 患者のPTHおよび血清カルシウム濃度を観察しながら、1回2.5~15mgの範囲で適宜調整する。
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
低カルシウム血症 | 19.2% | しびれ、筋痙攣 → 血清Ca測定、補正Ca投与 |
QT延長 | 3.1% | 不整脈、動悸 → 心電図モニタリング |
心不全の増悪 | 頻度不明 | 息切れ、浮腫 → 循環器専門医コンサルト |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
カルシウム剤 | 低カルシウム血症の補正 | 補正Ca濃度増加 |
QT延長作用薬(抗不整脈薬など) | QT延長リスク増加 | 相加作用 |
緊急時対応
1. 低カルシウム血症の発現
症状: しびれ、筋痙攣、不整脈
対応フロー:
1. 血清Ca測定を実施
2. 必要に応じてカルシウム剤を投与
3. 重症例では点滴補正を検討
2. QT延長の発現
症状: 不整脈、動悸、めまい
対応フロー:
1. 心電図モニタリングを継続
2. QT延長作用薬との併用を見直し
3. 重症例では循環器科コンサルト
FAQ(よくある質問)
Q1. どのような患者に適していますか?
A1. 血液透析を受けている二次性副甲状腺機能亢進症の患者。経口治療が難しい場合に特に有効。
Q2. 投与時の注意点は?
A2. 低カルシウム血症を回避するため、血清Caを定期的に測定すること。心電図異常が出現した場合は即座に対応する。
製品ページ
[パーサビブ製品情報](https://www.ononavi1717.jp/products/parsabiv/drug-info)