ダイドロネル錠 200mg
基本情報
販売名: ダイドロネル錠 200mg
一般名: エチドロン酸二ナトリウム(Etidronate Disodium)
製造販売元: 住友ファーマ株式会社
販売会社: 住友ファーマ株式会社
薬効分類: 骨代謝調節薬(ビスホスホネート系)
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 骨粗鬆症患者を対象とした国内臨床試験
- 対象: 骨粗鬆症患者 - 結果: 骨密度の有意な増加を確認(p<0.05)
- 脊髄損傷後の異所性骨化に関する臨床試験
- 対象: 脊髄損傷患者 - 結果: 異所性骨化の発生抑制効果を確認
効能・用法
適応症:
- 骨粗鬆症
- 脊髄損傷後および股関節形成術後の異所性骨化の抑制
- 骨ページェット病
用法・用量:
- 骨粗鬆症: 1日200mgを食間に経口投与。投与期間は2週間とし、その後10~12週間の休薬期間を設ける(周期的間歇投与)。
- 異所性骨化の抑制: 1日800~1000mgを食間に経口投与(通常3ヶ月以内)。
- 骨ページェット病: 1日200mgを食間に経口投与。最大投与量は1日1000mgを超えないこと。
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
消化性潰瘍 | 0.1~1% | 胃痛、吐血、黒色便 → 内視鏡検査、PPI投与 |
肝機能障害・黄疸 | 不明 | AST/ALT上昇、黄疸、倦怠感 → 肝機能モニタリング |
顎骨壊死 | 不明 | 顎の腫れ、疼痛、感染徴候 → 口腔外科受診 |
大腿骨非定型骨折 | 不明 | 大腿部の違和感、痛み → 骨スキャン、MRI |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
カルシウム・マグネシウム製剤 | 吸収低下 | キレート形成 |
制酸剤 | 吸収低下 | 胃内pH上昇 |
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) | 消化管障害リスク増加 | 胃粘膜保護作用の低下 |
緊急時対応
1. 消化性潰瘍の発現
症状: 胃痛、吐血、黒色便
対応フロー:
1. 服用中止、内視鏡検査を実施
2. プロトンポンプ阻害薬(PPI)を投与
3. 必要に応じて止血処置
2. 顎骨壊死の発現
症状: 顎の腫れ、痛み、排膿
対応フロー:
1. 歯科・口腔外科を受診
2. 抗菌薬投与、壊死部位の処置
3. 治癒までビスホスホネートの中止を検討
FAQ(よくある質問)
Q: なぜ食間に服用する必要があるのか?
A: ビスホスホネート系薬剤は食物やカルシウムと強く結合し、吸収が低下するため。
Q: 長期間使用しても安全か?
A: 適切な周期的間歇投与を行うことで安全性は確保されるが、顎骨壊死や大腿骨非定型骨折のリスクがあるため、定期的な評価が必要。
Q: 他のビスホスホネート系薬剤との違いは?
A: ダイドロネルは周期的間歇投与が推奨される点が特徴。アルレン、フォサマックなどの持続投与型とは異なる。
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