タグリッソ錠40mg, 80mg

提供:医薬品DB



基本情報

販売名: タグリッソ錠40mg, タグリッソ錠80mg

一般名: オシメルチニブメシル酸塩(Osimertinib Mesilate)

製造販売元: アストラゼネカ株式会社

薬効分類: EGFRチロシンキナーゼ阻害剤

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- FLAURA試験(国際共同第III相試験)

 - 対象: EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌(NSCLC)患者  
 - 結果: 標準治療群と比較し、PFS(無増悪生存期間)を有意に延長(HR 0.46, p<0.0001)  
 - 安全性: 主要な副作用は下痢(29%)、皮膚障害(30%)  

- ADAURA試験(国際共同第III相試験)

 - 対象: EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌の術後補助療法  
 - 結果: DFS(無病生存期間)中央値は49.9ヵ月(HR 0.18, p<0.0001)  

効能・用法

適応症:

- EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌

- EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

用法・用量:

- 通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与

- 術後補助療法では、投与期間は36カ月間まで

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- 間質性肺疾患: 3.5%

- QT間隔延長: 1.4%

- 血小板減少症: 1%未満

その他の副作用:

- 下痢: 29%

- 皮膚障害: 30%

- 口内炎: 14%

相互作用情報

併用禁忌:

- 特になし

併用注意:

- CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等): オシメルチニブの血中濃度上昇の可能性

- CYP3A4誘導剤(リファンピシン等): オシメルチニブの血中濃度低下の可能性

緊急時対応

間質性肺疾患発生時の管理:

- 直ちに投与を中止し、適切な救急処置を実施

QT間隔延長発生時の管理:

- ECGを確認し、必要に応じて休薬または減量を考慮

下痢の管理:

- 軽症の場合、十分な水分補給と食事指導

- 重度の場合、ロペラミドなどの対症療法を実施

FAQ(よくある質問)

Q1. タグリッソはどのような患者に適していますか?

A1. EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌患者で、手術不能又は再発の適応がある患者に使用される。

Q2. 服用時の注意点は?

A2. 食事の影響は少ないが、毎日同じ時間に服用することが推奨される。

Q3. 他のEGFR-TKIと何が違うのか?

A3. T790M変異を持つ腫瘍に対して有効であり、標準治療と比較して無増悪生存期間(PFS)が延長することが確認されている。

製品ページ

[タグリッソ製品情報](https://med.astrazeneca.co.jp/product/TAG.html)