セレネース注 5mg

基本情報

販売名: セレネース注 5mg

一般名: ハロペリドール（Haloperidol）

製造販売元: 住友ファーマ株式会社

販売会社: 住友ファーマ株式会社

薬効分類: 抗精神病薬（ブチロフェノン系）

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品

クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 統合失調症および躁病に対する国内臨床試験

 - 対象: 統合失調症、躁病患者（急性期・慢性期）  
 - 結果: 統合失調症における有効率 51～69%、躁病における有効率 81～86%  

効能・用法

適応症:

- 統合失調症

- 躁病

用法・用量:

- 急性の精神運動興奮や緊急を要する場合に使用

- 通常、成人には1回5mgを筋肉内または静脈内注射、1日1～2回投与。必要に応じて増減可能。

副作用とその管理

重大な副作用:

重大な副作用と発生頻度

副作用	頻度（%）	初期症状・対応
悪性症候群	0.1～1%	高熱、筋強剛、意識障害 → 直ちに投与中止、救急対応
遅発性ジスキネジア	不明	不随意運動、舌の異常運動 → 投与中止、神経科受診
QT延長・心室頻拍	0.1～1%	心電図異常、動悸 → 心電図モニタリング
麻痺性イレウス	不明	腹部膨満、便秘、嘔吐 → 腸管蠕動評価、外科的管理
高血糖・糖尿病性ケトアシドーシス	0.1～1%	口渇、多尿、意識障害 → 血糖測定、インスリン療法

相互作用情報

併用禁忌:

- アドレナリン（逆転現象による血圧低下リスク）

併用注意:

併用注意薬と影響

併用薬	影響	機序
中枢神経抑制薬	鎮静作用の増強	相乗作用
QT延長作用を有する薬剤	QT延長リスク増加	心電図異常の可能性
降圧薬	低血圧のリスク増加	交感神経抑制作用

緊急時対応

1. 悪性症候群の発現

症状: 高熱、筋硬直、発汗、意識障害

対応フロー:

1. 直ちに投与を中止

2. 解熱・鎮静を実施

3. ダントロレン投与を検討

2. QT延長・心室頻拍の発現

症状: 不整脈、動悸、失神

対応フロー:

1. 心電図モニタリングを実施

2. 電解質補正（低カリウム・低マグネシウム補正）

3. 必要に応じ抗不整脈薬投与

FAQ（よくある質問）

Q: どのような患者に適しているか？

A: 急性の精神運動興奮や統合失調症の急性期エピソードがある患者に有効。

Q: 投与後どのくらいで効果が出るか？

A: 通常、投与後30分以内に鎮静効果が現れ、2～6時間持続する。

Q: 静脈内投与と筋肉内投与の違いは？

A: 静脈内投与は即効性があるが、QT延長リスクが高いため、慎重にモニタリングが必要。筋肉内投与はやや遅効性だが、安全性が高い。

製品ページ

https://sumitomo-pharma.jp/product/serenace_inj/