セディール錠 5mg / 10mg / 20mg
基本情報
販売名: セディール錠 5mg / 10mg / 20mg
一般名: タンドスピロンクエン酸塩(Tandospirone Citrate)
製造販売元: 住友ファーマ株式会社
販売会社: 住友ファーマ株式会社
薬効分類: 抗不安薬(セロトニン受容体作動薬)
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 神経症・心身症を対象とした国内臨床試験
- 対象: 神経症(抑うつ・恐怖)および心身症(自律神経失調症、本態性高血圧症、消化性潰瘍)の患者 - 結果: 有効率:神経症 72.8%、心身症 80.0%(自律神経失調症)、85.3%(本態性高血圧症) - 長期使用による依存性や耐性の発現は認められなかった
効能・用法
適応症:
- 神経症における抑うつ、恐怖
- 心身症(自律神経失調症、本態性高血圧症、消化性潰瘍)における身体症候ならびに抑うつ、不安、焦躁、睡眠障害
用法・用量:
- 通常、成人にはタンドスピロンクエン酸塩として1日30mgを3回に分けて経口投与する。
- 年齢・症状により適宜増減するが、1日最大60mgまで。
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
肝機能障害・黄疸 | 0.1~1% | 倦怠感、食欲不振、AST/ALT上昇 → 肝機能検査、投与中止 |
セロトニン症候群 | 不明 | 発熱、発汗、筋硬直、精神錯乱 → 直ちに投与中止、救急対応 |
悪性症候群 | 不明 | 高熱、意識障害、強度の筋硬直 → 直ちに投与中止、救急対応 |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
SSRI/SNRI | セロトニン症候群のリスク増加 | セロトニン活性増強 |
中枢神経抑制薬(ベンゾジアゼピン系など) | 鎮静作用の増強 | 相乗作用 |
降圧薬(β遮断薬など) | 低血圧のリスク増加 | 交感神経抑制作用 |
緊急時対応
1. セロトニン症候群の発現
症状: 発熱、発汗、筋硬直、精神錯乱
対応フロー:
1. 直ちに投与を中止
2. 冷却と水分補給を実施
3. 重篤な場合はセロトニン拮抗薬(シプロヘプタジンなど)を考慮
2. 悪性症候群の発現
症状: 高熱、意識障害、強度の筋硬直
対応フロー:
1. 直ちに投与を中止
2. 救急搬送を手配し、ダントロレン投与を検討
FAQ(よくある質問)
Q: セディールの効果が現れるまでどのくらいかかるか?
A: 個人差があるが、一般的に2~4週間で効果が現れる。
Q: 依存性はあるか?
A: ベンゾジアゼピン系とは異なり、依存性のリスクは低いとされている。
Q: 併用に注意すべき薬は?
A: SSRIやSNRIとの併用ではセロトニン症候群のリスクがあるため注意が必要。
Q: 高齢者への使用は?
A: 高齢者では代謝が遅くなる可能性があるため、低用量から開始することが推奨される。
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