スミフェロン注 DS300万、DS600万 IU
基本情報
販売名: スミフェロン注 DS300万 IU / スミフェロン注 DS600万 IU
一般名: インターフェロン アルファ(NAMALWA)(Interferon Alfa (NAMALWA))
製造販売元: 住友ファーマ株式会社
販売会社: 住友ファーマ株式会社
薬効分類: 抗ウイルス薬・抗腫瘍薬
規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- C型慢性肝炎患者を対象とした臨床試験
- 対象: 血中HCV RNA陽性のC型慢性肝炎患者 - 結果: HCV RNA陰性化率 22.6%~32.1%、ALT正常化率 52.2%~60.9% - セログループ1ではHCV RNA量500 KIU/mL以上の患者には効果が低い
- 腎癌患者を対象とした臨床試験
- 対象: 転移を有する腎癌患者 - 結果: 奏効率 19.6%、CR 4例、PR 7例
効能・用法
適応症:
- 腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病
- B型慢性活動性肝炎(HBe抗原陽性、DNAポリメラーゼ陽性のウイルス血症改善)
- C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変(血中HCV RNA量が高い場合を除く)
- 亜急性硬化性全脳炎(イノシン プラノベクス併用)
- HTLV-Ⅰ脊髄症(HAM)
用法・用量:
- 腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病:
- 1日1回 300万~600万単位を皮下または筋肉内投与
- B型慢性活動性肝炎:
- 1日1回 300万~600万単位を皮下または筋肉内投与
- C型慢性肝炎:
- 1日1回 300万~900万単位を連日または週3回皮下または筋肉内投与
- C型代償性肝硬変:
- 1日1回 600万単位を開始後2週間は連日、その後週3回 300万~600万単位を投与
- 亜急性硬化性全脳炎:
- イノシン プラノベクスと併用し、1日1回 100万~300万単位を週1~3回髄腔内投与
- HTLV-Ⅰ脊髄症(HAM):
- 1日1回 300万単位を皮下または筋肉内投与
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
間質性肺炎 | 不明 | 呼吸困難、発熱 → 胸部X線、ステロイド治療 |
精神神経症状 | 不明 | 抑うつ、自殺企図、幻覚 → 精神科受診、投与中止 |
甲状腺機能異常 | 不明 | 倦怠感、体重変動 → 甲状腺ホルモン測定 |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
ワルファリン | 抗凝固作用の増強 | インターフェロンによる肝代謝阻害 |
テオフィリン | 血中濃度上昇 | 代謝酵素の阻害 |
中枢神経抑制薬 | 精神症状悪化 | 相乗作用 |
緊急時対応
1. 重篤な精神症状(抑うつ、自殺企図)
症状: 抑うつ、攻撃的行動、幻覚
対応フロー:
1. 投与を直ちに中止
2. 精神科へ緊急受診
3. 必要に応じて入院管理
2. 急性間質性肺炎
症状: 呼吸困難、咳、発熱
対応フロー:
1. 胸部X線、CT検査を実施
2. ステロイド治療を考慮
FAQ(よくある質問)
Q: インターフェロン治療中の注意点は?
A: 精神症状、肺障害、自己免疫疾患のリスクがあるため、定期的なモニタリングが必要。
Q: 低血糖や甲状腺異常を起こすことがあるか?
A: 自己免疫反応による甲状腺機能異常の報告がある。
製品ページ