ケサンラ点滴静注液 350mg
基本情報
販売名: ケサンラ点滴静注液 350mg
一般名: ドナネマブ(遺伝子組換え) (Donanemab, Genetical Recombination)
製造販売元: 日本イーライリリー株式会社
薬効分類: ヒト化抗 N3pG アミロイドβモノクローナル抗体製剤
規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- TRAILBLAZER-ALZ 2試験
- 対象: アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度の認知症患者 - 結果: 76週時点でのiADRSスコア低下率はドナネマブ群でプラセボ群と比較して統計的に有意な改善を示した(p<0.001) - 副次評価項目: PETスキャンによるアミロイドβプラークの除去率が高かった
効能・用法
適応症:
- アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度の認知症の進行抑制
用法・用量:
- 導入期: 700mgを4週間間隔で3回点滴静注
- 維持期: 1400mgを4週間間隔で点滴静注
- 投与期間: アミロイドβプラークの除去が確認された場合、その時点で投与終了(最長18ヶ月)
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- アミロイド関連画像異常(ARIA)
- 重篤な過敏症反応(アナフィラキシー、infusion reaction)
- 脳出血
- 心血管イベント
- 肝機能障害
その他の副作用:
- 悪心(1-5%)
- 頭痛(1-5%)
- 血圧低下(1-10%)
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
- 抗凝固薬(ワルファリン等) → ARIA発現リスク増加
- JAK阻害剤(バリシチニブ等) → 免疫抑制作用の増強
緊急時対応
副作用管理フロー:
- ARIA発生時: MRIを実施し、重症度に応じた投与継続の可否を判断
- アナフィラキシー: 直ちに投与中止し、アドレナリン・抗ヒスタミン薬を投与
- 脳出血: 即時中止し、神経症状を厳重モニタリング
FAQ(よくある質問)
Q1. ケサンラの投与期間は?
A1. アミロイドβプラークの除去が確認された場合、その時点で投与終了(最長18ヶ月)
Q2. 副作用リスクが高いのはどのような患者か?
A2. 抗凝固療法を受けている患者、心血管疾患の既往がある患者
Q3. 妊婦への使用は可能か?
A3. 安全性が確立されていないため、妊婦への使用は推奨されない
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