グラクティブ錠12.5mg, 25mg, 50mg, 100mg
基本情報
販売名: グラクティブ錠 12.5mg, 25mg, 50mg, 100mg
一般名: シタグリプチンリン酸塩水和物（Sitagliptin Phosphate Hydrate）
製造販売元: 小野薬品工業株式会社
薬効分類: DPP-4阻害剤（糖尿病治療薬）
規制区分: 処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内第Ⅲ相臨床試験（ONO-5435-08試験）
- 対象: 2型糖尿病患者 - 結果: HbA1c値の有意な低下（単剤および併用療法）
- ONO-5435-09試験（グリメピリド併用試験）
- 対象: 2型糖尿病患者 - 結果: 併用によりHbA1c値がさらに低下
効能・用法
適応症:
- 2型糖尿病
用法・用量:
- 通常、成人にはシタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与
- 効果不十分な場合は、100mg 1日1回まで増量可
副作用とその管理
重大な副作用:
| 副作用 | 頻度（%） | 初期症状・対応 |
|---|---|---|
| アナフィラキシー反応 | 頻度不明 | 呼吸困難、血圧低下 → 直ちに投与中止・アドレナリン投与 |
| Stevens-Johnson症候群 | 頻度不明 | 発熱、皮膚剥離 → 直ちに投与中止・入院管理 |
| 低血糖 | 4.2% | 冷汗、意識障害 → 糖補給・症状が持続する場合は医療機関受診 |
| 肝機能障害・黄疸 | 1.2% | 倦怠感、皮膚黄染 → 肝機能検査・異常時は中止 |
| 急性膵炎 | 頻度不明 | 持続する腹痛、嘔吐 → 入院加療 |
| 腸閉塞 | 頻度不明 | 激しい腹痛、便秘 → 腹部X線・CT検査 |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
| 併用薬 | 影響 | 機序 |
|---|---|---|
| インスリン製剤・SU剤 | 低血糖リスク増加 | 相乗作用による |
| CYP3A4阻害薬（イトラコナゾール等） | 血中濃度上昇 | 代謝酵素阻害 |
緊急時対応
1. アナフィラキシー反応
症状: 呼吸困難、血圧低下、発疹
対応フロー:
1. 直ちに投与中止
2. 気道確保・酸素投与
3. アドレナリン筋注（必要時追加）
4. 抗ヒスタミン薬・ステロイド投与
2. 低血糖（重度）
症状: 意識障害、冷汗、けいれん
対応フロー:
1. 意識がある場合: 糖分摂取（ブドウ糖5～10g）
2. 意識障害がある場合: グルカゴン筋注 or ブドウ糖静注
3. 症状改善後も医療機関受診
3. 急性膵炎
症状: 持続する激しい腹痛、嘔吐
対応フロー:
1. 投与を直ちに中止
2. 腹部CT/MRIを実施
3. 入院管理（絶飲食・補液・鎮痛）
4. 腸閉塞
症状: 腹痛、膨満感、嘔吐、便秘
対応フロー:
1. 投与中止し、腹部X線・CTを実施
2. 腸管減圧（胃管挿入）
3. 改善しない場合は外科的治療
FAQ（よくある質問）
Q1. どのような患者に適していますか？
A1. 食事・運動療法で効果が不十分な2型糖尿病患者に使用される。
Q2. 投与時の注意点は？
A2. 腎機能に応じた投与量調整が必要（重度腎障害患者は25mg/日）。
製品ページ [グラクティブ錠製品情報](https://www.ononavi1717.jp/products/glactiv/drug-info)
