オルミエント錠 1 mg・2 mg・4 mg
基本情報
販売名: オルミエント錠 1 mg・2 mg・4 mg
一般名: バリシチニブ (Baricitinib)
製造販売元: 日本イーライリリー株式会社
薬効分類: ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- RA-BEAM試験(関節リウマチ)
- 対象: 既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者 - 結果: 12週時点のACR20改善率はバリシチニブ群で70.0%、プラセボ群で40.0%(p<0.001)
- BREEZE-AD試験(アトピー性皮膚炎)
- 対象: 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎患者 - 結果: 16週時点のEASI-75達成率はバリシチニブ群で68.0%、プラセボ群で30.0%(p<0.001)
効能・用法
適応症:
- 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
- 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
- 多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎
- SARS-CoV-2による肺炎(酸素吸入を要する患者に限る)
- 円形脱毛症(脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)
用法・用量:
- 関節リウマチ: 1日1回4 mg経口投与(忍容性不良時は2 mg)
- アトピー性皮膚炎: 1日1回2 mgまたは4 mg経口投与
- 若年性特発性関節炎: 1日1回2 mgまたは4 mg経口投与
- SARS-CoV-2による肺炎: 1日1回4 mg経口投与(14日間)
- 円形脱毛症: 1日1回2 mgまたは4 mg経口投与
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- 感染症(肺炎、帯状疱疹、敗血症など)
- 消化管穿孔
- 好中球減少
- 静脈血栓塞栓症
- 肝機能障害
その他の副作用:
- LDLコレステロール上昇(5.5%)
- 悪心(2.1%)
- 上気道感染症(3.5%)
- 頭痛(2.8%)
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
- 生物学的製剤(アダリムマブなど) → 免疫抑制作用の増強
- 免疫抑制剤(メトトレキサートなど) → 感染リスク増加
- 強力なCYP3A4阻害剤(ケトコナゾールなど) → 血中濃度の上昇
緊急時対応
副作用管理フロー:
- 感染症: 速やかに投与中止し、抗菌薬投与を検討
- 消化管穿孔: 投与中止し、緊急手術を考慮
- 静脈血栓塞栓症: 速やかに抗凝固療法を開始
- 肝機能障害: 定期的な肝機能モニタリングを推奨
FAQ(よくある質問)
Q1. オルミエントの服用時間は?
A1. 食事の有無にかかわらず、1日1回決まった時間に服用。
Q2. 副作用リスクが高いのはどのような患者か?
A2. 高齢者、既存の感染症リスクがある患者、過去に血栓症の既往がある患者。
Q3. 妊娠中の使用は可能か?
A3. 禁忌。胎児への影響があるため使用不可。
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