アガルシダーゼ ベータ BS 点滴静注 5mg、35mg「JCR」
基本情報
販売名: アガルシダーゼ ベータ BS 点滴静注 5mg「JCR」 / アガルシダーゼ ベータ BS 点滴静注 35mg「JCR」
一般名: アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)
製造販売元: JCRファーマ株式会社
販売会社: 住友ファーマ株式会社
薬効分類: 酵素補充療法
規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験
- 対象: 先行薬(ファブラザイム®)を安定投与されているファブリー病患者 - 結果: 本剤投与26週後の血漿中GL-3濃度は先行薬と同等であり、同等性の評価基準(0.70~1.43)の範囲内に収まった
効能・用法
適応症:
- ファブリー病
用法・用量:
- 通常、1回1mg/kgを隔週で点滴静注する
- 初回投与速度は 0.25mg/分(15mg/時)以下 で開始し、忍容性を確認しながら調整
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
Infusion Reaction(IR) | 12.5% | 悪寒、発熱、蕁麻疹 → 点滴速度調整、抗ヒスタミン薬・ステロイド投与 |
アナフィラキシー | 不明 | 呼吸困難、血圧低下 → 直ちに中止しアドレナリン投与 |
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
免疫抑制剤 | 本剤の効果減弱 | 抗体産生の抑制 |
ステロイド | IRリスク低下 | アレルギー反応の抑制 |
緊急時対応
1. Infusion Reaction(IR)
症状: 発熱、悪寒、呼吸困難
対応フロー:
1. 投与速度を低下させる
2. 抗ヒスタミン薬・解熱鎮痛薬を投与
3. 重篤な場合はステロイド投与を考慮
2. アナフィラキシー
症状: 呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹
対応フロー:
1. 直ちに投与を中止
2. アドレナリン筋注(0.3mg)を実施
3. 酸素投与・静脈路確保
FAQ(よくある質問)
Q: 投与時の前投薬は必要か?
A: IR発現リスクがあるため、抗ヒスタミン薬・解熱鎮痛薬を投与することが推奨される。
Q: アナフィラキシーリスクはどの程度か?
A: 臨床試験での報告はないが、他の酵素補充療法薬と同様に発現リスクがあるため、慎重に投与を行う。
Q: 妊婦・授乳婦への投与は可能か?
A: 安全性は確立されていないため、慎重投与が望ましい。
Q: 本剤の先行薬(ファブラザイム®)との違いは?
A: バイオシミラーであり、臨床試験において有効性・安全性が同等であることが確認されている。
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