おたふくかぜ生ワクチン「第一三共」
基本情報
販売名: おたふくかぜ生ワクチン「第一三共」
一般名: 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン
製造販売元: 第一三共株式会社
販売会社: 第一三共株式会社
薬効分類: ウイルスワクチン
規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内臨床試験（小児対象）
- 対象: おたふくかぜ罹患歴のない健康小児（1歳以上12歳未満） - 結果: ムンプス抗体陰性者56例のうち91.1％が抗体陽転
- 長期追跡調査（星野株ワクチン）
- 対象: 乳幼児241例 - 結果: 接種後1～12年での発症阻止効果が確認され、発症は1例のみ
効能・用法
適応症:
- おたふくかぜの予防
用法・用量:
- 通常、0.5mLを1回皮下接種
- 接種対象は生後12か月以上のおたふくかぜ既往歴のない者
副作用とその管理
重大な副作用:
| 副作用 | 頻度（%） | 初期症状・対応 |
|---|---|---|
| ショック、アナフィラキシー | 不明 | 呼吸困難、血管浮腫 |
| 無菌性髄膜炎 | 0.1%未満 | 発熱、頭痛、嘔吐 |
| 急性散在性脳脊髄炎（ADEM） | 不明 | けいれん、意識障害 |
| 血小板減少性紫斑病 | 不明 | 皮下出血、鼻血 |
| 難聴 | 不明 | 聴力低下、耳鳴り |
その他の副作用:
| 副作用 | 頻度（%） | 初期症状 |
|---|---|---|
| 発熱 | 不明 | 微熱、倦怠感 |
| 局所反応 | 不明 | 腫脹、疼痛 |
| 発疹 | 不明 | 皮膚のかゆみ、紅斑 |
相互作用情報
併用禁忌:
- 免疫抑制剤（プレドニゾロン、シクロスポリン等）（ワクチンウイルスの感染が増強・持続する可能性）
併用注意:
| 併用薬 | 影響 | 機序 |
|---|---|---|
| 輸血、ガンマグロブリン製剤 | 効果減弱 | ムンプス抗体による中和 |
| 他の生ワクチン（麻疹、風疹、水痘等） | 免疫獲得低下 | ワクチン干渉作用 |
緊急時対応
1. ショック・アナフィラキシー
症状: 呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹
対応フロー:
1. 投与を直ちに中止
2. 酸素投与、アドレナリン筋注
3. 必要に応じて輸液、ステロイド投与
2. 無菌性髄膜炎
症状: 発熱、頭痛、嘔吐
対応フロー:
1. 経過観察と対症療法（解熱剤等）
2. 症状が持続する場合は精査を実施
FAQ（よくある質問）
Q1. どのような患者に適していますか？
A1. 生後12か月以上で、おたふくかぜに罹患していない者に適応。
Q2. 他のワクチンと同時接種は可能ですか？
A2. 医師が必要と認めた場合、他のワクチンと同時接種が可能。
Q3. ワクチンの保管条件は？
A3. 5℃以下の冷蔵庫または冷凍庫で保存。溶解後は直ちに使用。
製品ページ
https://www.medicalcommunity.jp/products/druginfo/mumps_vaccine
