乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」

提供:医薬品DB



基本情報

販売名: 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」

一般名: 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン (Dried Live Attenuated Mumps Vaccine)

製造販売元: 武田薬品工業株式会社

薬効分類: ウイルスワクチン類

規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 小児対象試験

 - 国内臨床試験(小児): 生後12か月以上の健康小児497例を対象に実施。ワクチン接種後の抗体陽転率は90%以上であり、発熱や軽度の耳下腺腫脹が一部で確認された。
 - 家族内二次感染調査: ワクチン接種群では二次感染率が4.2%、非接種群では73.8%と、ワクチンの有効性を示した(防御率94.3%)。

効能・用法

適応症:

- おたふくかぜの予防

用法・用量:

- 通常、添付の溶剤0.7mLで溶解し、0.5mLを1回皮下に注射

- 生後12か月以上の者を対象とする

投与時の注意点:

- 輸血やガンマグロブリン製剤を受けた者は、通常3か月以上の間隔を空けて接種

- 他の生ワクチン(麻しん、風しん、水痘など)とは27日以上の間隔を空ける

- 他のワクチンと同時接種は可能(医師の判断による)

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- ショック・アナフィラキシー(頻度不明) → 呼吸困難、血管浮腫等が出現した場合、速やかに救急対応

- 無菌性髄膜炎(0.1%未満) → 1,600人接種あたり1人の頻度で報告

- 血小板減少性紫斑病(頻度不明) → 紫斑、鼻出血が出現した場合、投与中止を検討

その他の副作用:

- 発熱(9.1%)、耳下腺腫脹(0.8%)、発疹(頻度不明)、接種部位発赤・腫脹(0.1~5%未満)

相互作用情報

併用禁忌:

- 免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン) → ワクチンウイルスの感染増強リスク

併用注意:

- 輸血・ガンマグロブリン製剤 → 3~6か月の間隔を空ける必要あり

- 他の生ワクチン → 27日以上の間隔を空ける必要あり

緊急時対応

副作用管理フロー:

- アナフィラキシー疑い → 速やかに救急対応、アドレナリン投与を検討

- 無菌性髄膜炎の疑い → 入院加療を考慮し、神経学的評価を実施

- 血小板減少性紫斑病の疑い → 出血症状を確認し、血小板測定を実施

FAQ(よくある質問)

Q1. 服用タイミングは?

A1. 生後12か月以上の小児を対象に、1回接種。特定の状況では追加接種を考慮。

Q2. 免疫獲得までの時間は?

A2. 接種後6~8週間で抗体が獲得される。

Q3. 無菌性髄膜炎のリスクは?

A3. 頻度は1,600人に1人程度とされており、重篤な症状は少ないが慎重な経過観察が必要。

インタビューフォーム

https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=584