イミグラン錠 50mg
基本情報
販売名: イミグラン錠 50mg
一般名: スマトリプタンコハク酸塩
製造販売元: グラクソ・スミスクライン株式会社
販売会社: グラクソ・スミスクライン株式会社
薬効分類: 5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛治療剤
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内用量反応試験
- 対象: 片頭痛患者 - 結果: スマトリプタン50mg群の有効率は71.4%、100mg群は66.7%であり、プラセボ群と比較して有意に高かった。
- 海外比較試験
- 対象: 片頭痛患者 - 結果: 服薬4時間後の有効率は、50mg群で77.1%、100mg群で76.6%。副作用は主に悪心、倦怠感、浮動性めまいなどが報告された。
効能・用法
適応症:
- 片頭痛
用法・用量:
- 通常、成人にはスマトリプタンとして1回50mgを片頭痛発現時に経口投与する。
- 効果が不十分な場合は、2時間以上の間隔を空けて追加投与可能。ただし、1日の総投与量は200mg以内とする。
副作用とその管理
重大な副作用:
副作用 | 頻度(%) | 初期症状・対応 |
---|---|---|
アナフィラキシー | 不明 | 発疹、呼吸困難が見られた場合は直ちに投与を中止し、医師に相談 |
虚血性心疾患様症状 | 不明 | 胸痛・動悸が出現した場合は投与を中止し、心電図検査を実施 |
てんかん様発作 | 不明 | けいれん発作が発生した場合は速やかに医療機関を受診 |
相互作用情報
併用禁忌:
- エルゴタミン含有製剤(血管収縮作用が増強)
- MAO阻害剤(代謝遅延によりスマトリプタンの血中濃度上昇)
併用注意:
併用薬 | 影響 | 機序 |
---|---|---|
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) | セロトニン症候群のリスク増加 | 相加作用による |
三環系抗うつ薬 | スマトリプタンの血中濃度上昇 | 代謝阻害 |
緊急時対応
1. アナフィラキシー反応
症状: 発疹、呼吸困難、血圧低下
対応フロー:
1. 投与を中止し、直ちに救急対応
2. アドレナリン筋注を考慮
3. 酸素投与およびステロイド静注を実施
2. てんかん様発作
症状: 意識消失、全身けいれん
対応フロー:
1. 患者の安全を確保し、転倒を防ぐ
2. 投与を中止し、医療機関に搬送
3. 必要に応じて抗てんかん薬を投与
FAQ(よくある質問)
医療従事者向けのFAQ
Q1: 片頭痛の前兆時に服用できますか?
A1: 本剤は頭痛発現時に使用する薬剤であり、前兆時の服用では効果が期待できません。
Q2: 他のスマトリプタン製剤と併用できますか?
A2: 併用時には一定の間隔(例: 経口剤投与後に注射剤を使用する場合は2時間以上)を空ける必要があります。
Q3: 高齢者にも使用可能ですか?
A3: 高齢者では血管収縮作用に注意が必要なため、慎重に投与してください。
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