ニンラーロカプセル 0.5mg・2.3mg・3mg・4mg

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基本情報

販売名: ニンラーロカプセル 0.5mg・2.3mg・3mg・4mg

一般名: イキサゾミブクエン酸エステル (Ixazomib Citrate)

製造販売元: 武田薬品工業株式会社

薬効分類: プロテアソーム阻害剤

規制区分: 毒薬、処方箋医薬品

ニンラーロカプセル 0.5mg ニンラーロカプセル 2.5mg ニンラーロカプセル 3.0mg ニンラーロカプセル 4.0mg

クリニカルエビデンス

主要臨床試験: - 多発性骨髄腫に対する効果

 - 国際共同第III相試験(C16010試験)  
   - 主要評価項目: 無増悪生存期間(PFS)  
     - ニンラーロ群: 20.6ヵ月(プラセボ群: 14.7ヵ月)  
     - ハザード比: 0.742(p=0.012)
 - 維持療法としての有効性
   - 国際共同第III相試験(C16019試験)  
     - PFS中央値: 26.5ヵ月(プラセボ群: 21.3ヵ月)
     - ハザード比: 0.720(p=0.002)

効能・用法

適応症:

- 再発又は難治性の多発性骨髄腫

- 多発性骨髄腫における維持療法

用法・用量: - 再発又は難治性の多発性骨髄腫:

 - レナリドミド・デキサメタゾン併用下で、イキサゾミブとして 1日1回4mgを週1回、3週間投与  
 - その後、13日間休薬(4週間サイクル)  

- 多発性骨髄腫の維持療法:

 - 最初の4サイクル: 3mgを週1回投与  
 - 5サイクル目以降: 忍容性確認後4mgへ増量  

投与時の注意点:

- 食事の影響を避けるため、空腹時に投与

- 忍容性に応じて減量(4mg → 3mg → 2.3mg)

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- 血小板減少症(頻度: 15.6%) → 定期的な血液検査推奨

- 末梢神経障害(頻度: 27.0%) → 症状が持続する場合は減量検討

- Stevens-Johnson症候群(頻度不明) → 発疹・水疱出現時に投与中止

その他の副作用:

- 倦怠感(19.3%)、悪心(18.6%)、下痢(17.1%)

相互作用情報

併用禁忌:

- 該当なし

併用注意:

- CYP3A4誘導薬(リファンピシン等) → 血中濃度低下の可能性

- CYP3A4阻害薬(クラリスロマイシン等) → 血中濃度上昇の可能性

緊急時対応

副作用管理フロー:

- 血小板減少症発現時 → 血小板数 < 30,000/mm³ で休薬、回復後1段階減量

- 末梢神経障害 Grade 3 発現時 → 休薬後、Grade 1 まで回復したら1段階減量

- 重篤な皮膚障害発現時 → 直ちに投与中止

FAQ(よくある質問)

Q1. どのような患者に適応があるか?

A1. 多発性骨髄腫の再発・難治例、または移植後の維持療法に使用される。

Q2. 食事の影響を受けるか?

A2. 食事により吸収が低下するため、空腹時に服用が推奨される。

Q3. 併用禁忌の薬剤はあるか?

A3. 現時点で併用禁忌はないが、CYP3A4誘導・阻害薬との併用には注意が必要。

インタビューフォーム

https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=554