「乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」」の版間の差分

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ページの作成:「Category:D05089 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン (JP18) {{#set: | 販売名 = 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」 | 一般名 = 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン (Dried Live Attenuated Mumps Vaccine) | 製造販売元 = 武田薬品工業株式会社 | 販売提携 = 該当なし | 薬効分類 = ウイルスワクチン類 | 規制区分 = 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の…」
 
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| 薬価基準収載日 = 薬価基準未収載
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| 発売日 = 1983年1月10日
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| 規格・含量_0.5mL = 0.5mL中 弱毒生ムンプスウイルス(鳥居株)5,000CCID50以上
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'''規制区分:''' 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
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== '''クリニカルエビデンス''' ==
== '''クリニカルエビデンス''' ==


'''主要臨床試験:'''
'''主要臨床試験:'''
- '''小児対象試験'''
- '''小児対象試験'''
   - '''国内臨床試験(小児)''': 生後12か月以上の健康小児497例を対象に実施。ワクチン接種後の抗体陽転率は90%以上であり、発熱や軽度の耳下腺腫脹が一部で確認された。
   - '''国内臨床試験(小児)''': 生後12か月以上の健康小児497例を対象に実施。ワクチン接種後の抗体陽転率は90%以上であり、発熱や軽度の耳下腺腫脹が一部で確認された。
   - '''家族内二次感染調査''': ワクチン接種群では二次感染率が4.2%、非接種群では73.8%と、ワクチンの有効性を示した(防御率94.3%)。
   - '''家族内二次感染調査''': ワクチン接種群では二次感染率が4.2%、非接種群では73.8%と、ワクチンの有効性を示した(防御率94.3%)。
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'''適応症:'''
'''適応症:'''
- '''おたふくかぜの予防'''
- '''おたふくかぜの予防'''


'''用法・用量:'''
'''用法・用量:'''
- '''通常、添付の溶剤0.7mLで溶解し、0.5mLを1回皮下に注射'''
- '''通常、添付の溶剤0.7mLで溶解し、0.5mLを1回皮下に注射'''
- '''生後12か月以上の者を対象とする'''
- '''生後12か月以上の者を対象とする'''


'''投与時の注意点:'''
'''投与時の注意点:'''
- '''輸血やガンマグロブリン製剤を受けた者は、通常3か月以上の間隔を空けて接種'''
- '''輸血やガンマグロブリン製剤を受けた者は、通常3か月以上の間隔を空けて接種'''
- '''他の生ワクチン(麻しん、風しん、水痘など)とは27日以上の間隔を空ける'''
- '''他の生ワクチン(麻しん、風しん、水痘など)とは27日以上の間隔を空ける'''
- '''他のワクチンと同時接種は可能(医師の判断による)'''
- '''他のワクチンと同時接種は可能(医師の判断による)'''


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'''重大な副作用と発生頻度:'''
'''重大な副作用と発生頻度:'''
- '''ショック・アナフィラキシー(頻度不明)''' → 呼吸困難、血管浮腫等が出現した場合、速やかに救急対応
- '''ショック・アナフィラキシー(頻度不明)''' → 呼吸困難、血管浮腫等が出現した場合、速やかに救急対応
- '''無菌性髄膜炎(0.1%未満)''' → 1,600人接種あたり1人の頻度で報告
- '''無菌性髄膜炎(0.1%未満)''' → 1,600人接種あたり1人の頻度で報告
- '''血小板減少性紫斑病(頻度不明)''' → 紫斑、鼻出血が出現した場合、投与中止を検討
- '''血小板減少性紫斑病(頻度不明)''' → 紫斑、鼻出血が出現した場合、投与中止を検討


'''その他の副作用:'''
'''その他の副作用:'''
- 発熱(9.1%)、耳下腺腫脹(0.8%)、発疹(頻度不明)、接種部位発赤・腫脹(0.1~5%未満)
- 発熱(9.1%)、耳下腺腫脹(0.8%)、発疹(頻度不明)、接種部位発赤・腫脹(0.1~5%未満)


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'''併用禁忌:'''
'''併用禁忌:'''
- '''免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン)''' → ワクチンウイルスの感染増強リスク
- '''免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン)''' → ワクチンウイルスの感染増強リスク


'''併用注意:'''
'''併用注意:'''
- '''輸血・ガンマグロブリン製剤''' → 3~6か月の間隔を空ける必要あり
- '''輸血・ガンマグロブリン製剤''' → 3~6か月の間隔を空ける必要あり
- '''他の生ワクチン''' → 27日以上の間隔を空ける必要あり
- '''他の生ワクチン''' → 27日以上の間隔を空ける必要あり


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'''副作用管理フロー:'''
'''副作用管理フロー:'''
- '''アナフィラキシー疑い''' → 速やかに救急対応、アドレナリン投与を検討
- '''アナフィラキシー疑い''' → 速やかに救急対応、アドレナリン投与を検討
- '''無菌性髄膜炎の疑い''' → 入院加療を考慮し、神経学的評価を実施
- '''無菌性髄膜炎の疑い''' → 入院加療を考慮し、神経学的評価を実施
- '''血小板減少性紫斑病の疑い''' → 出血症状を確認し、血小板測定を実施
- '''血小板減少性紫斑病の疑い''' → 出血症状を確認し、血小板測定を実施


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'''Q1. 服用タイミングは?'''
'''Q1. 服用タイミングは?'''
A1. '''生後12か月以上の小児を対象に、1回接種。特定の状況では追加接種を考慮。'''
A1. '''生後12か月以上の小児を対象に、1回接種。特定の状況では追加接種を考慮。'''


'''Q2. 免疫獲得までの時間は?'''
'''Q2. 免疫獲得までの時間は?'''
A2. '''接種後6~8週間で抗体が獲得される。'''
A2. '''接種後6~8週間で抗体が獲得される。'''


'''Q3. 無菌性髄膜炎のリスクは?'''
'''Q3. 無菌性髄膜炎のリスクは?'''
A3. '''頻度は1,600人に1人程度とされており、重篤な症状は少ないが慎重な経過観察が必要。'''
A3. '''頻度は1,600人に1人程度とされており、重篤な症状は少ないが慎重な経過観察が必要。'''


'''インタビューフォーム'''
'''インタビューフォーム'''
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=584
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=584

2025年2月19日 (水) 11:48時点における版



基本情報

販売名: 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」

一般名: 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン (Dried Live Attenuated Mumps Vaccine)

製造販売元: 武田薬品工業株式会社

薬効分類: ウイルスワクチン類

規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品

乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」

クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 小児対象試験

 - 国内臨床試験(小児): 生後12か月以上の健康小児497例を対象に実施。ワクチン接種後の抗体陽転率は90%以上であり、発熱や軽度の耳下腺腫脹が一部で確認された。
 - 家族内二次感染調査: ワクチン接種群では二次感染率が4.2%、非接種群では73.8%と、ワクチンの有効性を示した(防御率94.3%)。

効能・用法

適応症:

- おたふくかぜの予防

用法・用量:

- 通常、添付の溶剤0.7mLで溶解し、0.5mLを1回皮下に注射

- 生後12か月以上の者を対象とする

投与時の注意点:

- 輸血やガンマグロブリン製剤を受けた者は、通常3か月以上の間隔を空けて接種

- 他の生ワクチン(麻しん、風しん、水痘など)とは27日以上の間隔を空ける

- 他のワクチンと同時接種は可能(医師の判断による)

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- ショック・アナフィラキシー(頻度不明) → 呼吸困難、血管浮腫等が出現した場合、速やかに救急対応

- 無菌性髄膜炎(0.1%未満) → 1,600人接種あたり1人の頻度で報告

- 血小板減少性紫斑病(頻度不明) → 紫斑、鼻出血が出現した場合、投与中止を検討

その他の副作用:

- 発熱(9.1%)、耳下腺腫脹(0.8%)、発疹(頻度不明)、接種部位発赤・腫脹(0.1~5%未満)

相互作用情報

併用禁忌:

- 免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン) → ワクチンウイルスの感染増強リスク

併用注意:

- 輸血・ガンマグロブリン製剤 → 3~6か月の間隔を空ける必要あり

- 他の生ワクチン → 27日以上の間隔を空ける必要あり

緊急時対応

副作用管理フロー:

- アナフィラキシー疑い → 速やかに救急対応、アドレナリン投与を検討

- 無菌性髄膜炎の疑い → 入院加療を考慮し、神経学的評価を実施

- 血小板減少性紫斑病の疑い → 出血症状を確認し、血小板測定を実施

FAQ(よくある質問)

Q1. 服用タイミングは?

A1. 生後12か月以上の小児を対象に、1回接種。特定の状況では追加接種を考慮。

Q2. 免疫獲得までの時間は?

A2. 接種後6~8週間で抗体が獲得される。

Q3. 無菌性髄膜炎のリスクは?

A3. 頻度は1,600人に1人程度とされており、重篤な症状は少ないが慎重な経過観察が必要。

インタビューフォーム

https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=584