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'''規制区分:''' 劇薬・処方箋医薬品 | '''規制区分:''' 劇薬・処方箋医薬品 | ||
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'''主要臨床試験:''' | '''主要臨床試験:''' | ||
- '''再発・難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)''' | - '''再発・難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)''' | ||
- '''対象:''' 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容のMCL患者 | - '''対象:''' 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容のMCL患者 | ||
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- 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容の再発・難治性マントル細胞リンパ腫 | - 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容の再発・難治性マントル細胞リンパ腫 | ||
'''用法・用量:''' | '''用法・用量:''' | ||
- '''通常''':成人にはピルトブルチニブとして200mgを1日1回経口投与 | - '''通常''':成人にはピルトブルチニブとして200mgを1日1回経口投与 | ||
- '''減量基準'''(副作用発現時): | - '''減量基準'''(副作用発現時): | ||
- 1回目の休薬後 → 200mg再開 | - 1回目の休薬後 → 200mg再開 | ||
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'''重大な副作用と発生頻度:''' | '''重大な副作用と発生頻度:''' | ||
- '''感染症'''(細菌・ウイルス感染 12.5%) | - '''感染症'''(細菌・ウイルス感染 12.5%) | ||
- '''出血'''(重度の出血 3.8%) | - '''出血'''(重度の出血 3.8%) | ||
- '''骨髄抑制'''(白血球減少 10.6%、貧血 7.7%) | - '''骨髄抑制'''(白血球減少 10.6%、貧血 7.7%) | ||
- '''心血管系障害'''(不整脈 2.4%) | - '''心血管系障害'''(不整脈 2.4%) | ||
'''その他の副作用:''' | '''その他の副作用:''' | ||
- 下痢(15%以上) | - 下痢(15%以上) | ||
- 倦怠感(10%以上) | - 倦怠感(10%以上) | ||
- 頭痛(5%以上) | - 頭痛(5%以上) | ||
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- '''シスプラチン''' → 骨髄抑制リスク増加 | - '''シスプラチン''' → 骨髄抑制リスク増加 | ||
- '''リファンピシン''' → 代謝誘導によりピルトブルチニブの血中濃度低下 | - '''リファンピシン''' → 代謝誘導によりピルトブルチニブの血中濃度低下 | ||
'''併用注意:''' | '''併用注意:''' | ||
- '''ワルファリン''' → 出血リスク増加 | - '''ワルファリン''' → 出血リスク増加 | ||
- '''CYP3A4阻害剤(イトラコナゾールなど)''' → 血中濃度上昇による副作用リスク増加 | - '''CYP3A4阻害剤(イトラコナゾールなど)''' → 血中濃度上昇による副作用リスク増加 | ||
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- '''感染症:''' 重篤な細菌感染時には即時投与中止、抗生剤投与 | - '''感染症:''' 重篤な細菌感染時には即時投与中止、抗生剤投与 | ||
- '''出血:''' 重大な出血が発生した場合は投与中止し、輸血または止血治療 | - '''出血:''' 重大な出血が発生した場合は投与中止し、輸血または止血治療 | ||
- '''心血管系障害:''' QT延長を認めた場合はECGモニタリングを強化 | - '''心血管系障害:''' QT延長を認めた場合はECGモニタリングを強化 | ||
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'''Q1. ピルトブルチニブの併用療法は可能か?''' | '''Q1. ピルトブルチニブの併用療法は可能か?''' | ||
A1. '''併用療法の有効性・安全性は確立されていないため、現時点では単剤療法が推奨される。''' | A1. '''併用療法の有効性・安全性は確立されていないため、現時点では単剤療法が推奨される。''' | ||
'''Q2. 高齢者への投与は可能か?''' | '''Q2. 高齢者への投与は可能か?''' | ||
A2. '''慎重投与が求められ、腎機能・肝機能を定期的に評価する必要がある。''' | A2. '''慎重投与が求められ、腎機能・肝機能を定期的に評価する必要がある。''' | ||
'''Q3. 投与後の副作用リスクを軽減する方法は?''' | '''Q3. 投与後の副作用リスクを軽減する方法は?''' | ||
A3. '''感染症・出血のリスクを考慮し、定期的な血液検査を実施。必要に応じて予防的抗菌剤の使用を検討。''' | A3. '''感染症・出血のリスクを考慮し、定期的な血液検査を実施。必要に応じて予防的抗菌剤の使用を検討。''' | ||
2025年2月22日 (土) 22:42時点における版
基本情報
販売名: ジャイパーカ錠 50mg・100mg
一般名: ピルトブルチニブ (Pirtobrutinib)
製造販売元: 日本イーライリリー株式会社
販売提携: 日本新薬株式会社
薬効分類: 可逆的非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
規制区分: 劇薬・処方箋医薬品


クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 再発・難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)
- 対象: 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容のMCL患者 - 結果: 奏効率(ORR)56.9%(95%CI: 44.0%-69.2%)、完全奏効率(CR)20.0%、部分奏効率(PR)36.9%
- 芽球様細胞性MCL
- 対象: 再発・難治性の芽球様細胞性MCL患者 - 結果: ORR 46.7%(95%CI: 21.3%-73.4%)、CR 6.7%、PR 40.0%
効能・用法
適応症:
- 他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容の再発・難治性マントル細胞リンパ腫
用法・用量:
- 通常:成人にはピルトブルチニブとして200mgを1日1回経口投与
- 減量基準(副作用発現時):
- 1回目の休薬後 → 200mg再開 - 2回目の休薬後 → 100mgへ減量 - 3回目の休薬後 → 50mgへ減量 - 4回目の休薬後 → 投与中止
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- 感染症(細菌・ウイルス感染 12.5%)
- 出血(重度の出血 3.8%)
- 骨髄抑制(白血球減少 10.6%、貧血 7.7%)
- 心血管系障害(不整脈 2.4%)
その他の副作用:
- 下痢(15%以上)
- 倦怠感(10%以上)
- 頭痛(5%以上)
相互作用情報
併用禁忌:
- シスプラチン → 骨髄抑制リスク増加
- リファンピシン → 代謝誘導によりピルトブルチニブの血中濃度低下
併用注意:
- ワルファリン → 出血リスク増加
- CYP3A4阻害剤(イトラコナゾールなど) → 血中濃度上昇による副作用リスク増加
緊急時対応
副作用管理フロー:
- 感染症: 重篤な細菌感染時には即時投与中止、抗生剤投与
- 出血: 重大な出血が発生した場合は投与中止し、輸血または止血治療
- 心血管系障害: QT延長を認めた場合はECGモニタリングを強化
FAQ(よくある質問)
Q1. ピルトブルチニブの併用療法は可能か?
A1. 併用療法の有効性・安全性は確立されていないため、現時点では単剤療法が推奨される。
Q2. 高齢者への投与は可能か?
A2. 慎重投与が求められ、腎機能・肝機能を定期的に評価する必要がある。
Q3. 投与後の副作用リスクを軽減する方法は?
A3. 感染症・出血のリスクを考慮し、定期的な血液検査を実施。必要に応じて予防的抗菌剤の使用を検討。
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