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- '''TOWER試験(国際共同第III相試験)''' | - '''TOWER試験(国際共同第III相試験)''' | ||
- '''対象:''' 再発・難治性B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)患者(n=405) | - '''対象:''' 再発・難治性B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)患者(n=405) | ||
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'''用法・用量:''' | '''用法・用量:''' | ||
- '''通常、成人には''' ブリナツモマブ '''9μg/日(1週目)、28μg/日(2週目以降)を28日間持続静注後、14日間休薬''' | - '''通常、成人には''' ブリナツモマブ '''9μg/日(1週目)、28μg/日(2週目以降)を28日間持続静注後、14日間休薬''' | ||
- これを1サイクルとし、最大5サイクル繰り返す | - これを1サイクルとし、最大5サイクル繰り返す | ||
- '''体重45kg未満の患者には体表面積に基づく用量を設定''' | - '''体重45kg未満の患者には体表面積に基づく用量を設定''' | ||
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'''重大な副作用と発生頻度:''' | '''重大な副作用と発生頻度:''' | ||
- '''サイトカイン放出症候群(CRS):''' 3.3% | - '''サイトカイン放出症候群(CRS):''' 3.3% | ||
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- '''感染症:''' 12.5% | - '''感染症:''' 12.5% | ||
- '''骨髄抑制:''' 5.2% | - '''骨髄抑制:''' 5.2% | ||
- '''腫瘍崩壊症候群:''' 1.8% | - '''腫瘍崩壊症候群:''' 1.8% | ||
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- 発熱(35%) | - 発熱(35%) | ||
- 頭痛(10%) | - 頭痛(10%) | ||
- 吐き気(8%) | - 吐き気(8%) | ||
- 低血圧(5%) | - 低血圧(5%) | ||
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'''併用注意:''' | '''併用注意:''' | ||
- '''免疫抑制剤''' → 免疫抑制作用の増強の可能性 | - '''免疫抑制剤''' → 免疫抑制作用の増強の可能性 | ||
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'''サイトカイン放出症候群(CRS)発生時の管理:''' | '''サイトカイン放出症候群(CRS)発生時の管理:''' | ||
- 軽度(Grade 1-2) → 投与を一時中断し、対症療法 | - 軽度(Grade 1-2) → 投与を一時中断し、対症療法 | ||
- 重度(Grade 3以上) → 投与中止し、ステロイド投与 | - 重度(Grade 3以上) → 投与中止し、ステロイド投与 | ||
'''神経毒性発生時の管理:''' | '''神経毒性発生時の管理:''' | ||
- Grade 3以上の場合、投与中断を考慮 | - Grade 3以上の場合、投与中断を考慮 | ||
'''感染症の管理:''' | '''感染症の管理:''' | ||
- 抗菌薬投与を考慮し、適切な支持療法を実施 | - 抗菌薬投与を考慮し、適切な支持療法を実施 | ||
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'''Q1. ビーリンサイトはどのような患者に適していますか?''' | '''Q1. ビーリンサイトはどのような患者に適していますか?''' | ||
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'''Q2. 投与スケジュールは?''' | '''Q2. 投与スケジュールは?''' | ||
A2. '''28日間の持続点滴静注を行い、14日間の休薬を1サイクルとする。''' | A2. '''28日間の持続点滴静注を行い、14日間の休薬を1サイクルとする。''' | ||
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A3. '''Grade 3以上の神経毒性が発生した場合は、投与の中断または中止を検討。''' | A3. '''Grade 3以上の神経毒性が発生した場合は、投与の中断または中止を検討。''' | ||
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2025年3月19日 (水) 11:42時点における最新版
基本情報
販売名: ビーリンサイト点滴静注用 35μg
一般名: ブリナツモマブ(遺伝子組換え)(Blinatumomab)
製造販売元: アムジェン株式会社
販売元: アステラス製薬株式会社
薬効分類: 抗悪性腫瘍剤(BiTE®抗体)
規制区分: 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- TOWER試験(国際共同第III相試験)
- 対象: 再発・難治性B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)患者(n=405) - 結果: 全生存期間(OS)中央値 - ビーリンサイト群: 7.7カ月 - 標準化学療法群: 4.0カ月 - 有意差: p<0.001
- BLAST試験(国際共同第II相試験)
- 対象: 微小残存病変(MRD)陽性のB-ALL患者 - 結果: - MRD陰性化率: 78% - 3年無再発生存率: 54%
効能・用法
適応症:
- 再発または難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)
- 微小残存病変(MRD)陽性のB-ALL
用法・用量:
- 通常、成人には ブリナツモマブ 9μg/日(1週目)、28μg/日(2週目以降)を28日間持続静注後、14日間休薬
- これを1サイクルとし、最大5サイクル繰り返す
- 体重45kg未満の患者には体表面積に基づく用量を設定
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- サイトカイン放出症候群(CRS): 3.3%
- 神経毒性: 9.4%
- 感染症: 12.5%
- 骨髄抑制: 5.2%
- 腫瘍崩壊症候群: 1.8%
その他の副作用:
- 発熱(35%)
- 頭痛(10%)
- 吐き気(8%)
- 低血圧(5%)
相互作用情報
併用禁忌:
- 特になし
併用注意:
- 免疫抑制剤 → 免疫抑制作用の増強の可能性
緊急時対応
サイトカイン放出症候群(CRS)発生時の管理:
- 軽度(Grade 1-2) → 投与を一時中断し、対症療法
- 重度(Grade 3以上) → 投与中止し、ステロイド投与
神経毒性発生時の管理:
- Grade 3以上の場合、投与中断を考慮
感染症の管理:
- 抗菌薬投与を考慮し、適切な支持療法を実施
FAQ(よくある質問)
Q1. ビーリンサイトはどのような患者に適していますか?
A1. 再発または難治性のB-ALL患者、および微小残存病変(MRD)陽性のB-ALL患者に適応。
Q2. 投与スケジュールは?
A2. 28日間の持続点滴静注を行い、14日間の休薬を1サイクルとする。
Q3. 神経毒性が出た場合はどうするか?
A3. Grade 3以上の神経毒性が発生した場合は、投与の中断または中止を検討。
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