「ホメピゾール点滴静注1.5g「タケダ」」の版間の差分

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ページの作成:「Category:D00707 ホメピゾール (JAN); フォメピゾール {{#set: | 販売名 = ホメピゾール点滴静注1.5g「タケダ」 | 一般名 = ホメピゾール (Fomepizole) | 製造販売元 = 武田薬品工業株式会社 | 販売提携 = 該当なし | 薬効分類 = 解毒剤(エチレングリコール・メタノール中毒治療薬) | 規制区分 = 処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること) | 承認…」
 
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| 薬価基準収載日 = 2014年11月25日
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| 発売日 = 2015年1月27日
| 発売日 = 2015年1月27日
| 規格・含量_1.5g = 1バイアル(1.5mL)中ホメピゾール 1.5g
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'''規制区分:''' 処方箋医薬品   
'''規制区分:''' 処方箋医薬品   


== '''クリニカルエビデンス''' ==
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'''主要臨床試験:'''
'''主要臨床試験:'''
- '''エチレングリコール(EG)中毒治療における有効性'''
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   - '''海外第Ⅲ相試験(S-8試験)'''
   - '''海外第Ⅲ相試験(S-8試験)'''
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'''適応症:'''   
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- '''エチレングリコール中毒'''
- '''エチレングリコール中毒'''
- '''メタノール中毒'''
- '''メタノール中毒'''


'''用法・用量:'''   
'''用法・用量:'''   
- '''通常、ホメピゾールとして以下の用量を点滴静注する'''
- '''通常、ホメピゾールとして以下の用量を点滴静注する'''
   - '''初回投与:''' 15mg/kgを30分以上かけて静注
   - '''初回投与:''' 15mg/kgを30分以上かけて静注
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'''血液透析を行う場合の投与調整:'''
'''血液透析を行う場合の投与調整:'''
- '''透析開始時:''' 6時間以上経過していれば透析直前に投与
- '''透析開始時:''' 6時間以上経過していれば透析直前に投与
- '''透析中:''' 4時間ごとに追加投与
- '''透析中:''' 4時間ごとに追加投与
- '''透析終了時:''' 直前の投与から3時間以上経過していれば追加投与
- '''透析終了時:''' 直前の投与から3時間以上経過していれば追加投与
- '''透析終了後:''' 12時間ごとに継続投与
- '''透析終了後:''' 12時間ごとに継続投与


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'''重大な副作用と発生頻度:'''
'''重大な副作用と発生頻度:'''
- '''アナフィラキシー(頻度不明)'''
- '''アナフィラキシー(頻度不明)'''
- '''中枢神経障害(頭痛、めまい、意識混濁: 6.2%)'''
- '''中枢神経障害(頭痛、めまい、意識混濁: 6.2%)'''
- '''注射部位反応(発赤、腫脹: 6.2%)'''
- '''注射部位反応(発赤、腫脹: 6.2%)'''


'''その他の副作用:'''
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- '''倦怠感、悪心、血圧低下(1%以上)'''   
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'''併用禁忌:'''
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- '''該当なし'''   
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'''併用注意:'''
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- '''エタノール''' → ホメピゾールと競合的に作用し、相互の効果を減弱   
- '''エタノール''' → ホメピゾールと競合的に作用し、相互の効果を減弱   


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'''副作用管理フロー:'''
'''副作用管理フロー:'''
- '''アナフィラキシー:''' 直ちに投与中止、アドレナリン・ステロイド投与   
- '''アナフィラキシー:''' 直ちに投与中止、アドレナリン・ステロイド投与   
- '''急性低血圧:''' 生理食塩水または昇圧剤の投与   
- '''急性低血圧:''' 生理食塩水または昇圧剤の投与   
- '''血液透析による排除:''' 過量投与時の対応策   
- '''血液透析による排除:''' 過量投与時の対応策   


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'''Q1. どのような患者に適応があるか?'''   
'''Q1. どのような患者に適応があるか?'''   
A1. '''エチレングリコール中毒およびメタノール中毒の患者に適応。特に、血中濃度20mg/dL以上の症例に推奨。'''   
A1. '''エチレングリコール中毒およびメタノール中毒の患者に適応。特に、血中濃度20mg/dL以上の症例に推奨。'''   


'''Q2. 透析を併用する場合の投与方法は?'''   
'''Q2. 透析を併用する場合の投与方法は?'''   
A2. '''透析中はホメピゾールが除去されるため、4時間ごとに追加投与が必要。透析終了後も通常の12時間ごとの投与を継続。'''   
A2. '''透析中はホメピゾールが除去されるため、4時間ごとに追加投与が必要。透析終了後も通常の12時間ごとの投与を継続。'''   


'''Q3. 保存方法は?'''   
'''Q3. 保存方法は?'''   
A3. '''室温保存(15~30℃)、使用時に適切に希釈し速やかに投与。'''   
A3. '''室温保存(15~30℃)、使用時に適切に希釈し速やかに投与。'''   


'''インタビューフォーム'''   
'''インタビューフォーム'''   
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=592
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=592

2025年3月19日 (水) 11:44時点における最新版



基本情報

販売名: ホメピゾール点滴静注1.5g「タケダ」

一般名: ホメピゾール (Fomepizole)

製造販売元: 武田薬品工業株式会社

薬効分類: 解毒剤(エチレングリコール・メタノール中毒治療薬)

規制区分: 処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- エチレングリコール(EG)中毒治療における有効性

 - 海外第Ⅲ相試験(S-8試験)
   - 血漿中グリコール酸濃度の低下: 5時間以内に有意な低下
   - 代謝性アシドーシスの改善: 動脈血pHおよび重炭酸イオン濃度が上昇

- メタノール中毒治療における有効性

 - 海外第Ⅲ相試験(S-13試験)
   - 血漿中ギ酸濃度の低下: 6時間以内に有意な低下
   - 生存率: 投与群で100%生存、対照群より有意に良好な転帰

効能・用法

適応症:

- エチレングリコール中毒

- メタノール中毒

用法・用量:

- 通常、ホメピゾールとして以下の用量を点滴静注する

 - 初回投与: 15mg/kgを30分以上かけて静注
 - 2回目から5回目: 10mg/kgを12時間ごとに投与
 - 6回目以降: 15mg/kgを12時間ごとに投与(血中濃度が20mg/dL未満になるまで継続)

血液透析を行う場合の投与調整:

- 透析開始時: 6時間以上経過していれば透析直前に投与

- 透析中: 4時間ごとに追加投与

- 透析終了時: 直前の投与から3時間以上経過していれば追加投与

- 透析終了後: 12時間ごとに継続投与

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- アナフィラキシー(頻度不明)

- 中枢神経障害(頭痛、めまい、意識混濁: 6.2%)

- 注射部位反応(発赤、腫脹: 6.2%)

その他の副作用:

- 倦怠感、悪心、血圧低下(1%以上)

相互作用情報

併用禁忌:

- 該当なし

併用注意:

- エタノール → ホメピゾールと競合的に作用し、相互の効果を減弱

緊急時対応

副作用管理フロー:

- アナフィラキシー: 直ちに投与中止、アドレナリン・ステロイド投与

- 急性低血圧: 生理食塩水または昇圧剤の投与

- 血液透析による排除: 過量投与時の対応策

FAQ(よくある質問)

Q1. どのような患者に適応があるか?

A1. エチレングリコール中毒およびメタノール中毒の患者に適応。特に、血中濃度20mg/dL以上の症例に推奨。

Q2. 透析を併用する場合の投与方法は?

A2. 透析中はホメピゾールが除去されるため、4時間ごとに追加投与が必要。透析終了後も通常の12時間ごとの投与を継続。

Q3. 保存方法は?

A3. 室温保存(15~30℃)、使用時に適切に希釈し速やかに投与。

インタビューフォーム

https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=592