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'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   
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== '''クリニカルエビデンス''' ==
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'''主要臨床試験:'''
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- '''MONARCH 2 試験(国際共同第III相試験)'''
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   - '''対象:''' ホルモン受容体陽性(HR+)HER2陰性の手術不能または再発乳癌患者
   - '''対象:''' ホルモン受容体陽性(HR+)HER2陰性の手術不能または再発乳癌患者
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'''適応症:'''   
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- '''HR+HER2陰性の手術不能または再発乳癌'''
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- '''HR+HER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法'''
- '''HR+HER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法'''


'''用法・用量:'''   
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- '''通常、成人にはアベマシクリブとして1回150mgを1日2回経口投与する。'''
- '''通常、成人にはアベマシクリブとして1回150mgを1日2回経口投与する。'''
- '''術後薬物療法の場合、投与期間は24ヶ月間までとする。'''
- '''術後薬物療法の場合、投与期間は24ヶ月間までとする。'''
- '''患者の状態により適宜減量する。'''
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'''重大な副作用と発生頻度:'''
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- '''下痢:''' 80.0%
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- '''好中球減少症:''' 41.6%
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- '''肝機能障害:''' 頻度不明
- '''肝機能障害:''' 頻度不明
- '''間質性肺疾患:''' 頻度不明
- '''間質性肺疾患:''' 頻度不明
- '''静脈血栓塞栓症:''' 頻度不明
- '''静脈血栓塞栓症:''' 頻度不明


'''その他の副作用:'''
'''その他の副作用:'''
- 悪心(34.4%)   
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- 疲労(30.9%)   
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- 腹痛(27.5%)   
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'''併用注意:'''
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- '''CYP3A4阻害剤''' → アベマシクリブの血中濃度上昇の可能性
- '''CYP3A4阻害剤''' → アベマシクリブの血中濃度上昇の可能性
- '''CYP3A4誘導剤''' → アベマシクリブの血中濃度低下の可能性
- '''CYP3A4誘導剤''' → アベマシクリブの血中濃度低下の可能性


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'''下痢の管理:'''
'''下痢の管理:'''
- 軽度 → 経口補水療法
- 軽度 → 経口補水療法
- 重度 → ロペラミドなどの適切な治療
- 重度 → ロペラミドなどの適切な治療


'''骨髄抑制時の対応:'''
'''骨髄抑制時の対応:'''
- 好中球減少症がグレード3以上 → 休薬し、回復後に減量して再開
- 好中球減少症がグレード3以上 → 休薬し、回復後に減量して再開


'''静脈血栓塞栓症の管理:'''
'''静脈血栓塞栓症の管理:'''
- 抗凝固療法を考慮し、必要に応じて減量または中止を検討
- 抗凝固療法を考慮し、必要に応じて減量または中止を検討


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'''Q1. ベージニオはどのような患者に適していますか?'''   
'''Q1. ベージニオはどのような患者に適していますか?'''   
A1. '''HR+HER2陰性の進行・転移性乳癌、または再発リスクの高い術後乳癌患者に適応。'''   
A1. '''HR+HER2陰性の進行・転移性乳癌、または再発リスクの高い術後乳癌患者に適応。'''   


'''Q2. 服用のタイミングは?'''   
'''Q2. 服用のタイミングは?'''   
A2. '''1日2回、一定の時間間隔で服用。食事の影響を受けにくいため、食前・食後どちらでも可能。'''   
A2. '''1日2回、一定の時間間隔で服用。食事の影響を受けにくいため、食前・食後どちらでも可能。'''   


'''Q3. 下痢が発生した場合の対処は?'''   
'''Q3. 下痢が発生した場合の対処は?'''   
A3. '''軽度の場合は水分補給とロペラミドを使用し、重度の場合は医療機関に相談。'''   
A3. '''軽度の場合は水分補給とロペラミドを使用し、重度の場合は医療機関に相談。'''   



2025年3月19日 (水) 11:44時点における最新版



基本情報

販売名: ベージニオ錠 50mg, ベージニオ錠 100mg, ベージニオ錠 150mg

一般名: アベマシクリブ(Abemaciclib)

製造販売元: 日本イーライリリー株式会社

薬効分類: 抗悪性腫瘍剤(CDK4/6阻害剤)

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- MONARCH 2 試験(国際共同第III相試験)

 - 対象: ホルモン受容体陽性(HR+)HER2陰性の手術不能または再発乳癌患者
 - 結果: 無増悪生存期間(PFS)の中央値が16.4ヶ月(プラセボ群は9.3ヶ月)
 - 有効率: 進行または再発乳癌においてフルベストラント併用で統計学的に有意なPFS延長を示す

- MONARCH 3 試験(国際共同第III相試験)

 - 対象: HR+HER2陰性の進行または転移性乳癌患者
 - 結果: PFS中央値がプラセボ群と比較して有意に延長
 - 有効率: アロマターゼ阻害剤(NSAI)との併用でPFSの統計学的有意な延長を確認

- monarchE 試験(国際共同第III相試験)

 - 対象: 再発高リスクのHR+HER2陰性乳癌患者の術後薬物療法
 - 結果: 無浸潤疾患生存期間(IDFS)の有意な延長を確認

効能・用法

適応症:

- HR+HER2陰性の手術不能または再発乳癌

- HR+HER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法

用法・用量:

- 通常、成人にはアベマシクリブとして1回150mgを1日2回経口投与する。

- 術後薬物療法の場合、投与期間は24ヶ月間までとする。

- 患者の状態により適宜減量する。

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- 下痢: 80.0%

- 好中球減少症: 41.6%

- 肝機能障害: 頻度不明

- 間質性肺疾患: 頻度不明

- 静脈血栓塞栓症: 頻度不明

その他の副作用:

- 悪心(34.4%)

- 疲労(30.9%)

- 腹痛(27.5%)

相互作用情報

併用注意:

- CYP3A4阻害剤 → アベマシクリブの血中濃度上昇の可能性

- CYP3A4誘導剤 → アベマシクリブの血中濃度低下の可能性

緊急時対応

下痢の管理:

- 軽度 → 経口補水療法

- 重度 → ロペラミドなどの適切な治療

骨髄抑制時の対応:

- 好中球減少症がグレード3以上 → 休薬し、回復後に減量して再開

静脈血栓塞栓症の管理:

- 抗凝固療法を考慮し、必要に応じて減量または中止を検討

FAQ(よくある質問)

Q1. ベージニオはどのような患者に適していますか?

A1. HR+HER2陰性の進行・転移性乳癌、または再発リスクの高い術後乳癌患者に適応。

Q2. 服用のタイミングは?

A2. 1日2回、一定の時間間隔で服用。食事の影響を受けにくいため、食前・食後どちらでも可能。

Q3. 下痢が発生した場合の対処は?

A3. 軽度の場合は水分補給とロペラミドを使用し、重度の場合は医療機関に相談。

製品ページ

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