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Kento.takamatsu (トーク | 投稿記録) ページの作成:「Category:D02562 ラサギリンメシル酸塩 (JAN) {{#set: | 販売名 = アジレクト錠 0.5mg・1mg | 一般名 = ラサギリンメシル酸塩 (Rasagiline Mesilate) | 製造販売元 = 武田薬品工業株式会社 | 販売提携 = Teva Pharmaceutical Industries Ltd. | 薬効分類 = 選択的MAO-B阻害剤(パーキンソン病治療薬) | 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること) |…」 |
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| 薬価基準収載日 = 2018年5月22日 | | 薬価基準収載日 = 2018年5月22日 | ||
| 発売日 = 2018年6月11日 | | 発売日 = 2018年6月11日 | ||
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| 規格・含量_錠1mg = 1錠中 ラサギリンメシル酸塩 1.56mg(ラサギリンとして1mg) | | 規格・含量_錠1mg = 1錠中 ラサギリンメシル酸塩 1.56mg(ラサギリンとして1mg) | ||
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'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品 | '''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品 | ||
== '''クリニカルエビデンス''' == | == '''クリニカルエビデンス''' == | ||
'''主要臨床試験:''' | '''主要臨床試験:''' | ||
- '''国内第III相試験(CCT-001試験)''': 早期パーキンソン病患者においてMDS-UPDRSスコアの有意な改善を確認 | - '''国内第III相試験(CCT-001試験)''': 早期パーキンソン病患者においてMDS-UPDRSスコアの有意な改善を確認 | ||
- '''国内第II/III相試験(CCT-002試験)''': Wearing-off現象を伴うレボドパ投与中のパーキンソン病患者に対し、オフ時間の有意な短縮を確認 | - '''国内第II/III相試験(CCT-002試験)''': Wearing-off現象を伴うレボドパ投与中のパーキンソン病患者に対し、オフ時間の有意な短縮を確認 | ||
- '''長期継続試験(OCT-001試験)''': 長期間の投与における安全性と有効性を評価 | - '''長期継続試験(OCT-001試験)''': 長期間の投与における安全性と有効性を評価 | ||
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'''用法・用量:''' | '''用法・用量:''' | ||
- '''通常、成人にラサギリンとして1日1回1mgを経口投与''' | - '''通常、成人にラサギリンとして1日1回1mgを経口投与''' | ||
- '''投与時の注意点:''' 食事の影響を受けるが、投与タイミングは朝食前または朝食後いずれも可能 | - '''投与時の注意点:''' 食事の影響を受けるが、投与タイミングは朝食前または朝食後いずれも可能 | ||
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'''重大な副作用と発生頻度:''' | '''重大な副作用と発生頻度:''' | ||
- '''起立性低血圧(2.4%)''' → 立ちくらみ、失神を伴う場合は減量または中止 | - '''起立性低血圧(2.4%)''' → 立ちくらみ、失神を伴う場合は減量または中止 | ||
- '''傾眠・突発的睡眠(1.4%)''' → 自動車運転や機械操作を避けるよう指導 | - '''傾眠・突発的睡眠(1.4%)''' → 自動車運転や機械操作を避けるよう指導 | ||
- '''幻覚・精神症状(2.7%)''' → 頻繁な異常行動がみられた場合は投与中止 | - '''幻覚・精神症状(2.7%)''' → 頻繁な異常行動がみられた場合は投与中止 | ||
- '''衝動制御障害(0.1%)''' → ギャンブル依存、過食などが報告されており、慎重な経過観察が必要 | - '''衝動制御障害(0.1%)''' → ギャンブル依存、過食などが報告されており、慎重な経過観察が必要 | ||
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- '''セレギリン・エンタカポン(他のMAO-B阻害薬)''' → 過度なドパミン増強による副作用リスク増大 | - '''セレギリン・エンタカポン(他のMAO-B阻害薬)''' → 過度なドパミン増強による副作用リスク増大 | ||
- '''セロトニン作動薬(SSRI、SNRI、TCA等)''' → セロトニン症候群のリスク | - '''セロトニン作動薬(SSRI、SNRI、TCA等)''' → セロトニン症候群のリスク | ||
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- '''交感神経刺激薬(アドレナリン、エフェドリン)''' → 高血圧クリーゼの可能性 | - '''交感神経刺激薬(アドレナリン、エフェドリン)''' → 高血圧クリーゼの可能性 | ||
- '''CYP1A2阻害薬(フルボキサミン、キノロン系抗菌薬)''' → ラサギリン血中濃度上昇のリスク | - '''CYP1A2阻害薬(フルボキサミン、キノロン系抗菌薬)''' → ラサギリン血中濃度上昇のリスク | ||
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- '''低血圧発作(収縮期血圧 <90mmHg)''' → 臥位で安静、必要に応じ輸液投与 | - '''低血圧発作(収縮期血圧 <90mmHg)''' → 臥位で安静、必要に応じ輸液投与 | ||
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2025年3月19日 (水) 11:33時点における最新版
基本情報
販売名: アジレクト錠 0.5mg・1mg
一般名: ラサギリンメシル酸塩 (Rasagiline Mesilate)
製造販売元: 武田薬品工業株式会社
薬効分類: 選択的MAO-B阻害剤(パーキンソン病治療薬)
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国内第III相試験(CCT-001試験): 早期パーキンソン病患者においてMDS-UPDRSスコアの有意な改善を確認
- 国内第II/III相試験(CCT-002試験): Wearing-off現象を伴うレボドパ投与中のパーキンソン病患者に対し、オフ時間の有意な短縮を確認
- 長期継続試験(OCT-001試験): 長期間の投与における安全性と有効性を評価
効能・用法
適応症:
- パーキンソン病
用法・用量:
- 通常、成人にラサギリンとして1日1回1mgを経口投与
- 投与時の注意点: 食事の影響を受けるが、投与タイミングは朝食前または朝食後いずれも可能
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- 起立性低血圧(2.4%) → 立ちくらみ、失神を伴う場合は減量または中止
- 傾眠・突発的睡眠(1.4%) → 自動車運転や機械操作を避けるよう指導
- 幻覚・精神症状(2.7%) → 頻繁な異常行動がみられた場合は投与中止
- 衝動制御障害(0.1%) → ギャンブル依存、過食などが報告されており、慎重な経過観察が必要
相互作用情報
併用禁忌:
- セレギリン・エンタカポン(他のMAO-B阻害薬) → 過度なドパミン増強による副作用リスク増大
- セロトニン作動薬(SSRI、SNRI、TCA等) → セロトニン症候群のリスク
併用注意:
- 交感神経刺激薬(アドレナリン、エフェドリン) → 高血圧クリーゼの可能性
- CYP1A2阻害薬(フルボキサミン、キノロン系抗菌薬) → ラサギリン血中濃度上昇のリスク
緊急時対応
副作用管理フロー:
- 低血圧発作(収縮期血圧 <90mmHg) → 臥位で安静、必要に応じ輸液投与
- セロトニン症候群(興奮、発汗過多、高熱) → 直ちに投与中止し、救急対応
- 急性幻覚・妄想(攻撃的行動、重度の精神症状) → 速やかに精神科受診
FAQ(よくある質問)
Q1. 服用タイミングは?
A1. 1日1回、食事の影響を受けるが、朝食前後いずれでも可。
Q2. 高齢者の投与量は?
A2. 特別な用量調整は不要だが、起立性低血圧に注意しながら投与。
Q3. 効果が出るまでの時間は?
A3. 通常2~4週間で症状改善が見られ、長期的に進行抑制効果が期待できる。
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